関西B級グルメを堪能し、細胞の隅々までリフレッシュ完了。
次なる目的地、名古屋に向かう。
名古屋で32スロットといえば色々あるのだが、じっくり走ろうと思ったら1軒しか立ち寄る時間がない。そんな時、いまの私だったらスロットカーパークに足が向かう。旧SW32店長だった法安(ノリヤス)さんが、いつも温かく迎えてくれます。
SW32のレジ前にまだ高辻ラリーコースがあった頃からの付合いだから、ざっと10年。月日が流れるのは早いものだと、つくづく。
そしてこの日は、さらに予期せぬ懐かしい顔が!そこに待っていた。本日のサプライズ、松阪エレノアの中山さん。
その昔、SW32で初めて出会ったとき、彼は自作の「悪魔のZ」を走らせていた。
話をしてみると訥々と口をついて出てくる言葉から、彼の誠実な人柄が伝わってきた。
私自身、S30と聞いたら黙っていられないZファンでもあり、たちまち意気投合した。
いつか神戸Curoutoでのランデブーを誓ったが、神戸Curoutoが滅亡した今ではもう、その約束は永遠に果たせない。
私が松阪エレノアを訪問したときやその後のSW32では、すれ違いで会えなかった。
最後に一緒に走ったのは、はるばる恵比寿RPEまで遊びに来てくれた2007年だった。
数えてみたら、それからもう8年も経っていた。改めて驚いたというか何というか。
そして恵比寿RPEも既に滅亡して久しく、今ではクラフトビルさえ、当時の面影は全く残っていない。
しばし会わなかった間の話に花が咲いたあと、折角だから久し振りに一緒に走りたくなった。
自然に、二人ともケースからミウラを出す。それはAUTOartのツルシのままではなく、満足いく走りのため、お互い独自の方法で手を加えていた。
しかしモーターを何に替えたとか替えてないとか、やれホイールだタイヤだ、ゴムだのウレタンだの。あそこをどうしたココをこうした、何秒で走るだのとは、実際なにひとつ互いに尋ねあうこともなく。
だが、そこには確かにテレパシーが介在していたとしか思えない。
大体こんな不人気なAaミウラなんか持ち歩いているスロッターは今どき、いない。私だって、普段はケースに入れてるはずがないのだ。妻の走らせる車がないから。まして中山さんとは、今日ここで待ち合わせの約束をしてるわけではなかった。今日ここにいることさえ互いに知らなかったのだから、驚きは尚更だった。
事前の約束もなく8年ぶりに会って、ただ無口に車をコースに置き、セッションした映像がこれだ。
尺は適当につまんだが、元はワンカットの長回し撮影。撮影はイガ師匠に任せ、二人で走っている様子を適当に撮ってもらった。実は走っている間はまるっきり意識もしてなく、気付いていなかったが、あとで動画を見たら、完全にシンクロしている。コーナリングのタメ具合までも、まるで一緒にワルツを踊っているようだった。
最後はレーンと装備をまるごと、お互いに交換して走ってみる。まるで、互いに相手のダンスシューズの具合を確かめるように。だいたいの調子が掴めたら、再び一緒に合わせて踊ってみる。絵柄が中年オヤジ2人なので華麗でも優雅でもないが、気持ちがシンクロしているとこういう走りになった。
気持ちがシンクロしたバトルという走り方もあるが、今回のような伴走は、やはり中山さんの優しい性格から来るものだと思う。実のところ、車を替えて走ってみると中山さんのオレンジは私のゴールドよりも、かなり速い車だった。たぶん中山さんは最初の動きだしから一瞬で見抜いて、私に合わせて一緒に走ってくれていたのだろう。
実車も同じだが、その人の性格は、やはり走りに現れるものだ。
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