こちらでは、いつものNbF目線でスロットカー観を含め、スケレMINIへの思い入れをじっくり語ってみたい。
実車のほうでは古くて小さいオリジナルのBMCミニが断然好きだが、スロットカーの世界で走って楽しいミニといえば、BMWミニのほうだ。
私にとっては2006年の恵比寿MINIワンメイク以来、この白い車では大体5年ほど遊んできた。
スケレらしくメンテナンスフリーのままで、いつまでもよく走るクルマだなと思っていた。
ミニの走りが気に入ってずっと走り続けてきたが、たまたま長生きしただけかもしれない。
ウッドコース主体で走らせてきたので、タイヤも減らなかった。交換したのは5年で2回ほどと思う。
純正ラバーは当時(今も、か・・・)、国内には流通しておらず交換タイヤがない。
当時の新製品スケレスポーツの何やら微妙なタイヤを履いたこともあった。
しかしミニ専用のくせにサイズが合ってなく、ブカブカした靴という感じだった。
素材もシリコン成分が多く、腰砕けなグリップで、いい思い出は一つもない。
ただスケレスポーツのタイヤ唯一のとりえは純正ラバーよりハイトがあり、スパーが地面を擦らないことだけだった。
そう。スケレミニの純正ラバーはハイトがないので、ウエイトを積んでノーマグで、イイ気になってNINCOコースなどを走っていると、あっという間にタイヤが摩耗してスパーが接地、まもなく走行不能 → 放置、となるお決まりのパターンがある。
タイヤが摩耗しないウッドコースなら、かなり長いこと遊べるが、それでもやはり昔も今も純正レギュレーションのBMWミニに付きまとう、唯一にして最大のウィークポイントだ。
恵比寿RPEがなくなって以降、私たち夫婦は特定のサーキットやショップの公式レースから遠く身を引いた。
もう充分に勉強したのでレースは卒業して、もっと味わい深い方向性を追求したくなったのだ。
色々な店の公式レースというのは、実際のところ一部の人の都合に合わせてレギュレーションが決まっているもの。
私から見ると、そこをイジッてはイカンだろうという部分が交換可だったり、それよりもっと肝心な部分が禁止されていたり。
替えてはイケナイ部分と最初から替えてしまったほうがいい部分の匙加減を見れば、作り手の考え方が大体分かる。
実車でもオモチャでもレースというのはレギュレーションによって面白いやツマラナイが左右されるものだが、そういう基本的な部分に無頓着な、見識のない店が最近は増えてきたように感じる。
もちろんこれは私の主観であり、あくまで自分の好みでものごとを評価し判断している。
私の場合、レースに出なくなって何より良い点は、他人の都合に一切合わせなくて済むことだ。
また、好きでもない車を「みんなでシリーズ戦やりますから」などと言われ仕方なく買ったのに、台数も集まらず結局開催されなかった、などという悲しい目に遭うこともない。
どれがどのクルマより速いとか遅いとかは、私は実車のレースカテゴリや車格に合わせて性能調整をして走らせたい。
クルマ好きの一人として、やはりそれぞれの車種には、それぞれに相応しい走りというのがあると思っている。
第一クルマ好きの遊びとして考えると、実車の世界では大した活躍もしなかった車がスロットカーだけやたら速かったり無敵だったりするのは興醒めなことだ。
そういうのは実車と同じように、やはり気難しかったり遅かったりするほうが絶対よいと思っている。
そして実車同様「世界中の誰もが認めるそんな車だが、どうしても好きでたまらない」という人だけが、改造車で好き勝手にやればよいのだ。
実車は遅いけど好きだからとオモチャで無茶な改造をやるから痛快だろうに、それが例えばNSRみたいに最初からバカみたいに速かったら、自己流チューナーの方々だってやることがなくてつまらないだろうと思うけどね。
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
次のミニは2012年頃、夫婦バトル専用車として新しく作リ直した。
モーター個体差などの違いは、私が乗り手を理解して組み直すのだから、夫婦2台分ぐらいなら合わせられる。
なにしろ10年もやっていればスケレのストックモーターなどは、山ほどある。もちろん車両に付いてないジャンクBOXのモーターなんかは、ハズレばかりだが。
別にレースで他人とコンマ何秒を争うわけではないので、たとえ標準車より遅かろうと夫婦2台がとにかく同じスピードで走れればよいだけだ。
この2台は当時、私たち夫婦だけで気持ちよく際限なくバトルできるよう作った、理想のミニだった。
他人と競うことは一切念頭にないので、この車は何よりも転ばないことを優先してかなり重く仕上げた。
コーナー進入が速すぎてテールが滑るなら、ラップタイムなど関係ないのだから滑らせないようにゆっくり回ればよいだけ。
実車だって、そんなものだ。
徹底的に周囲とは関係なく、そうやって2人だけが同じ条件で走る。
世界中のどこへ持って行ってもラップタイムとは完全無縁に、夫婦2人だけで遊び続けられるように。
外の世界とは隔絶された、そこは楽園。
ほかの誰にも、邪魔されない世界。
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------コーナー進入が速すぎてテールが滑るなら、ラップタイムなど関係ないのだから滑らせないようにゆっくり回ればよいだけ。
実車だって、そんなものだ。
徹底的に周囲とは関係なく、そうやって2人だけが同じ条件で走る。
世界中のどこへ持って行ってもラップタイムとは完全無縁に、夫婦2人だけで遊び続けられるように。
外の世界とは隔絶された、そこは楽園。
ほかの誰にも、邪魔されない世界。
そんな愛の劇場シリーズとは全く別の話として。
先日来、大阪Sakky'sのブログからはスケレミニのレースを開催予定という情報が発信されていた。
それを聞いたら、スケレミニ好きとしては、じっとしていられない。
聞けばウエイト調整でトータル重量100g、その他は丸っきり純正のままでいいよ、ということだ。
今まであちこちで走らせてきた理想ミニは、レギュレーションに合わないので使えない。
理想ミニと同じリバリで、新車のようなピカピカの大阪用フル純正ミニを、もう1セット仕立てた。
こちらの赤青セットカーは確かディスクガイドの第2世代と思っていたが、届いたときは青ガイドの初期シャーシだった。そのかわり、セットカーには付いてないはずの前後ライトが付いていた。
中古を買ったのだが、たぶん元の新品シャーシは本国で別のミニレース用に丸ごとシャーシ取りされたのだろう。かなり使い古されたシャーシだが、ボディだけは新品だった。
付いてきた第1世代シャーシは2台とも、中は犬の長い毛やカーペットの繊維が固く絡まりダンゴになっていた。前後アクスルも回らないほど巻きついていたが、中古車を買ったら、こんなことは当たり前だし普通。むしろ軸受けやモータマウント、ガイドの根元などプラ部品が割れていないだけ、まだラッキーと喜ぶべきだ。
黙々と完全にバラしてアルコールで消毒し、ぬるま湯と洗剤とピンセットと歯ブラシで完璧に掃除して組み直す。
完成した大阪ミニにウエイトを貼り、千葉SRCで走行チェックしてみた。第1世代のシャーシでも特に問題なさそうだ。
そしてさっそく先週末、大阪のSakky'sへ飛んだ。目指すは日妖会の主催する、第1回ミニCup。
もちろん土日の食事は大阪ならではの「肉と粉モン!」を腹一杯。
4回目の結婚記念日を兼ねた1泊2日B級グルメの旅も、しっかり満喫してきた。
私たち夫婦のレース結果そのものは13人のうち5位6位と平凡だったが、素晴らしく楽しかった。
久し振りに、10年前のようなフランクな雰囲気の中でレースを楽しむことができた気がする。
ここでの私たちはベテランというよりチャレンジャーだから、むしろ気楽に挑戦し、玉砕し、腹の底から笑い合えた。
とても本戦中にカメラを回す余裕はなかったが、本戦前の練習風景を少しだけ録っておくことができた。
0 件のコメント:
コメントを投稿