2014年10月17日金曜日

2014.10 秋の日帰り旅行

群馬のホビーショップTOSCO、関越道の沼田インターから程近く、わりと分かりやすい場所にあった。地図で沼田高校を目指していくと、ちょうどその向かいにある建物の2階だ。2014年に新しくオープンしたお店と聞いたが、既に常連さんも定着しているようだ。

中には早くも、改造FF車に挑戦している方がいたり。
まあ誰もが一度は通る道だねこれは。

作ってみればFF車というものへの理解が深まることと思う。そして実車とオモチャの違いもよく分かるはずだ
実車では世界中でFF全盛なのに、なんでスロットカーでFF車は成功しないのかということが。

何でも実際にやってみて考えることにより、単なる知識が血肉を伴って理解できると思う。

同じように32スロットカーを始めたばかりの頃の自分を思い出し、微笑ましく感じた。

コントはデジタルが主流らしく、比較的高価な京商の無線コントも、既に普通に使われていた。しばらく様子を見て、レーン空いた時間帯でコースデビュー。最初はクセのない旧車で様子をみる

まずは自作系のハコスカGTR240Zで、路面の状態をチェック。なるほど、いい感じのコースだな。。しかし、もうちょっと速い車の方がコーナーの特性を探れそうか・・・などと考え事をしながら

そして何気なく、ずっとケースに入れっ放しのNSRアバルト手に取ってみた。

酒々井SRCでも思い出したときに時々走ってみる程度の車だが、走るたびに「そろそろメンテだな」と思う1台。しかしハズレ車ゆえにイマイチ愛着が湧かず、いつも放りっぱなしの車だった。


数周ほど走ってみて、やはりどこで走っても、同じように気持ちよくないクルマだなと再確認。アバルトから別の車に交代しようと思ったその瞬間だった。

突然、「おお、アバルトなら皆んな持ってますよ。レースやろう!」と声が掛かる。

・・・まぁ〜大して好きでもないクルマを、頼まれもしないのに自分から出して走らせていたのだから、これは仕方ない。それに地元レーサー側からすれば、わざわざやって来た私たちがどれほどの腕前かと、興味津々で見ていたことと思う。

そういう、目を皿にして様子見をしている時間帯に出してきたクルマがこれだ。ハタから見たら、私がアバルトを気に入っていて自信もあるのだろうと受け取られて当然だった。

スロットカー遠征では常に、いきなり始まる他流試合への心構えが必要だ。まして彼の地は例のファンタジー峠ドリフトバトル漫画で名高い北関東、赤城/妙義/榛名のお膝元バリバリな群馬県だ。

お声が掛かった以上は、相手の仕様をあれこれ尋ねたり、言い訳をして逃げるのは失礼にあたる。まずは黙ってありがたく一緒に遊んでいただくのがスジだ。

しかるのち、どんな仕様かとかどんな経験を積んできたのか、などと話が弾むかどうかは戦い方と相手の負けず嫌い具合と懐の深い浅いにより様々だと思う。

それなりに地元ローカル勢とのスパーリング相手が務まれば、晴れて走り仲間として認められたと思ってよいだろう。久し振りに大汗と冷や汗をかいたが、同時に爽快感もたっぷり。トスコの皆さん、ありがとうございました。

そのあとスケレBMWミニ、FLYGr.5とかクラシックFunCupビートル、SCXモーガン、NSUやらセブンまで色々走らせた。そして、最近気に入ってあちこちで走らせているカレラのDTMF1も、やはりここで走らせたい。

今回DTMではなく、できればF1の動画を撮りたいと思っていました。
群テレ取材のトスコYoutube動画を見たときから、気分はすっかりF1バレンシアか、ソチか、ってな具合。

しかし、カレラF1で走り始めると、またしてもギャラリーに何やらザワメキが。。

背後から、ポツリと声が掛かった。
「それって、RBなにでしたっけ?」

むむっ、デキる。そして、よく見ている。
今のF1をよく知らない人にはサッパリ分からんだろうけど。

カレラは横着なスケレと違ってF1をちゃんと年式違いフォルム違いでモデルアップしている。そしてフェラーリとレッドブルだけは毎年、前シーズンの型遅れで20111213年式と出ている。RBとはレッドブルのことで、各年式の型式名がRB789だ。

つまり、いまコース上を走っているのはいつの年式のカレラF1レッドブルかと質問しているのだ。私が走らせている最新フェラーリのF138ではなく、イガ師匠のRB9への質問なのは、少々残念だが。

振り向くと、メガネの向こうの眼光キラリと鋭いひとりの男。
それをキッカケに、他数名の男達にも取り囲まれ、質問責めにあう。

なるべく分かりやすく答える努力をした。

◆ 私たち夫婦は2007年以降、新旧様々なメーカーのF1を、ノーマグで走らせ続けてきたこと。


◆ 2014年はノーマグノーウエイトに純正アクスルと純正タイヤが、自分縛りのテーマであること。


◆ ハズレない車づくりの追求よりは、ハズさない走り方のほうに、より興味が引かれるということ。


◆ 削ろうと削るまいと、タイヤができるまでには、やはり相当量の走り込みが必要であること。

すると、また驚かされた!まず、そこにいた地元のメンバーさん達が、事前に約束していたわけでもないのに3人もカレラF1を持ち歩いてる、というだけで充分な驚きだったが。

F1といえばモータースポーツ世界のトップカテゴリーだ。実際の車両自体も、かなり特殊。ちょっと腕に覚えがある、ぐらいな一般人では発進できないかコースで即スピンするような車だ。

だから元がいくら子供のオモチャとはいえ、スロットカーのほうだって、おいそれと初心者でも楽に走れるようでは情けない。それよりマシンをコース上にとどめることさえ困難なほど、ただ走らせるのでさえ思いっきり難しいぐらいがF1ゴッコとしては達成感があるだろうと思う。

「なので私が目指しているのは日本で一番キビシイ、カテゴリーです」という言葉に火が付いたか。それで諦めるかと思ったら、やおら皆さん磁石をはずし始めた。

なんという男たちだろう! こんな話の早い連中は、初めてだ。さすがは群馬。見ていると、何周かいろいろトライしてみて、早くもタイヤを削り始めたカンのいい人もいる。

やたら気楽にトバしている車も1台あったが、たぶんカレラF1には磁石が2箇所あることを知らず、アクスル下の1個がまだ残っているのだろう。
タイヤをトゥルーイングしてないノーマグカレラF1が、ウエイトも乗せないで最初からそんなに走りがよいというのは、大体そのパターンだ。
本当に磁石を全部はずしたら、そんな気軽で簡単に走れるような甘いシロモノでは決してないのだ。

見ていてあまりに走りがよいので、借りて走ってみたら、やはりそうだった。磁石って本当に有難いのだ。これこそ文明の進歩と思う。

しかし、ここで私があんまり厳密に目くじら立てて、せっかくのノーマグ気分に水を差すのは野暮というもの。そこは、今後いつか周りで気付いたメンバーさんが、やんわり教えてあげればよいだけのことと思い、私からは言わないようにした。

そんなことよりまずは皆んなでワイワイ遊んで、わざわざキビシイ車を作って走らせる難しさ面白さという世界を知ってもらいたかった。

トスコの皆さんは、なかなか楽しませてくれる。
そのあたりを、動画に撮ってみました。その場の楽しさが少しでも、伝わればいいな
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◆カレラF1
日時: 2014.10.12@沼田TOSCO
車種: Ferrari F138、RedBull RB9、ほか
仕様: ノーマグ、ノーウエイト、純正プラホに純正ゴムタイヤ接着&真円出し。